元アスリートのDr.Kです!
ポイント
本日は『納豆が骨を強くする』についてご紹介していきたいと思います。
加齢とともに衰えていくのは筋肉だけではありません。
骨も加齢とともに衰えていき、中高年の方に多いのが骨密度が低下した骨粗しょう症です。
骨には人体の99%のカルシウムが蓄えられていますが、30代半ばをピークに減少傾向に転じていきます。
血中のカルシウムが不足すると、それを補うために骨から溶けでて補われるのですが、年をとると食物から摂取するカルシウムの吸収率が悪くなり、カルシウムの貯蓄量が若い時に比べどんどん減っていきます。
だから骨粗しょう症は中高年の方に多い症状なのです。
特に女性に多い症状で、その理由として閉経後に骨形成を促すエストロゲンの分泌が低下することが要因の一つとされています。
骨密度が低下し、骨粗しょう症が発症してしまうと、なにげない動きで骨折をしてしまったりと日常生活に悪影響を及ぼす可能性があります。
そんな不安を吹き飛ばしてくれるかもしれないのが、今回ご紹介する『納豆』です。
日本最強の健康食である納豆が骨の形成に関わる効果と理由についてご紹介していきます。
納豆があなたの骨を強くする
納豆消費量の多い茨城県は大腿骨骨折が最も少ない?
茨城県と言えば納豆の名産地ですよね?
そして納豆の消費量に関しても全国一位の納豆大国の県になります。
実は納豆を食べる茨城県の方って骨がすごく丈夫なんだそうですよ!
納豆と大腿骨骨折についてこんな検証結果があります。
参考
厚生省が1992年に県ごとの大腿骨骨折の分布を調査したところ、納豆消費量全国一位の茨城県が大腿骨骨折が最も少なく、反対に消費量全国最下位の和歌山県が最も多いとの結果が明らかになっています。
※ちなみに和歌山県は茨城県の6分の1しか食べていない。
以上のことから、納豆をたくさん食べる茨城県の方の大腿骨の骨折率の低さと納豆が無関係とは言えない結果がでたのです。
一体、納豆のなにが骨を強くしているのでしょうか?
納豆菌が作り出す骨の結合剤『ビタミンK2』
カルシウムの摂取にはビタミンDが良いと聞いたことがあるかと思いますが、実はビタミンDは小腸から血液中にカルシウムを取り込むために必要な成分でああり、血液中のカルシウムを骨にくっつけるためにはビタミンK2が必要となるのです。
ポイント
カルシウムを骨にくっつけるにはボンドのような成分が必要であり、その成分を作るのにビタミンK2が必要とされていることが分かっています。
もともと、納豆の原料となっている大豆にはビタミンK2は含まれおらず、納豆菌によってつくりだされる成分です。
通常は腸内にいる大腸菌がビタミンK2を作り出すのですが、薬を服用していたり、加齢によって腸内細菌の働きが弱くなってきたりすると不足しがちになってしまいます。
加齢による骨密度の低下の要因の一つに、腸内細菌の働きが弱っていることが関係しているようですね。
しかし、そんな状況を打破してくれるのが納豆なのです!
なんと納豆は腸内細菌がつくる量の7倍ものビタミンK2を作るため、実際に骨粗しょう症の薬としても認可されているのです。
納豆は唯一ビタミンK2を摂取可能な食品なので、年齢を重ねた方こそとりいれたい最高の健康食なのです☆
是非カルシウムと一緒に納豆を食べてください(^^♪
納豆食と併せて行いたい筋トレ
さて、骨密度を上げるためには栄養を補給するだけでなく体への負荷も大事だってしってましたか?
そもそも運動不足によっても骨密度は低下することも分かっており、筋肉に負荷をかけること少ない方は日々運動を行っている方と比べて骨が弱体化しやすいのです。
参考
メカニズムとしては、筋トレを行うと肉体に負荷がかかり、その負荷によって骨に刺激が入り、骨形成を促す成分が分泌するとされるからです。
だから普段から体を動かしていないと、骨に刺激が伝わらないため、骨形成の成分が分泌されずスカスカな骨になってしまうのです。
加齢に伴い筋力が低下し、運動をすることが億劫になるかもしれませんが、筋力も骨も弱体化してしまったら、それこそ寝たきりになり、そのまま要介護となってしまうかもしれません。
要介護とまでいきませんが、筋力や骨の弱体化は中高年の方に限ったことではなく、若年層の方でも運動不足&不摂生な食生活で誘発する可能性は十分にあり得ます。
若い方も、今後の予防策として、納豆を食べることの習慣化と筋トレを併せて行っていきましょう!
本記事の参考文献:『納豆』のすすめ体と家計を助ける粗食の王様(PHPビジネスライブラリー-NEW LIFE) 須見洋行、直江勝司