元アスリートのDr.kです!
今回は『部活動の朝練習』のトレーニング効果!朝から体を鍛える意味とは?について解説していきたいと思います(^^♪
ぶっちゃけ、現役の学生にとっては朝練は超ダルイ作業ですよね?
本当はもっと寝ていたいのに、スマホの目覚ましをセットして無理やり起きているのではないかと思います。
ところで、はじめてこの記事を読まれる方にとって『お前誰だよ!』って思われたかと思いますが、私は高校時代、某競技において全国トップクラスの強豪校に属していた人間です。
なので、朝からめちゃめちゃ厳しい練習をこなしてましたし、先輩からは毎日ぶん殴られる・・・先生からの言葉の暴力で精神はボロボロ。
そして一般学生がお昼に弁当食べている間、私達は昼連という作業が待っていました・・・(笑)
とまあ、昼連に関しては今回のテーマとは関係ないので割愛しますが、今回は【朝練の意義】というものを知って頂きたいと思います。
私のぶっちゃけた意見を言うと、正直、人によって朝練に向き不向きがあるため全ての人がやるべきだと思っていません。
ただ、朝練を行う価値とはなんなのか?朝練を行うことのメリットとはなんなのか?
それを科学的なエビデンスを用いて解説していきたいと思います(^^♪
本記事の内容は5分程度で読み切れますので最後までお付き合い頂けたら幸いです。
ぶっちゃけ朝練の効果ってあるの?朝練の5つの効果!
私は全国上位クラスの部活動だったため、高校生、大学生の時は毎日5~10kmほどのランニングと、朝っぱらから100kg近いバーベルを持ち上げたり担いだり、人を担いで山を登ったり、手押し車で登山道を登ったりと、今では考えられないトレーニングを重ねていたなと思います。
恐らく、全国クラスの部活動では朝から鬼のような朝練習をこなしているのではないかと思います。
そうでなくとも、ダラダラと朝練に参加している学生の方もいるかもしれませんが、正直そんな練習やる部活なら今すぐ辞めてお金稼ぐバイトした方が100倍ましです。
将来性を考えるなら、やる気のない部活は意味がありません。ダラダラ感がその後の社会人生活で苦しい思いをするだけですから・・・
さて話がそれましたが、なぜわざわざ朝に練習を行う必要があるのか解説していきます!
まず、朝練を行うメリットは5つあります!
- 朝日を浴びる時間が長いほどスリムになる
- 朝は筋肉がもっともつきやすい時間帯である
- 自律神経を調整し、体の機能を調える
- 1日を通して新陳代謝の向上が見込める
- 朝の血糖値の低さを利用した脂肪燃焼効果
さっそくこれらの内容を説明していきます。
朝日を浴びる時間が長いほどスリムになる
面白いことに朝日を浴びる時間が長いほどスリムになるという研究結果があります。
その研究内容について『メンタリスト』さんの著書から以下の文章を引用したいと思います。
意外にもDaiGOさんは健康に関しても意識が非常に高く、エビデンスとして実証されている健康メソッドを実生活でも取り入れている方ですので、私も参考にしています
さて、DaiGOさんの著書で紹介されている研究内容は以下の通り
アメリカのノースイータン大学が行った調査によると、朝、散歩をする習慣があるなど、朝日に当たっている時間が長い人ほど、スリムになることがわかりました。この研究でおもししろいところは、人間の肥満度は、個人のエクササイズの量やカロリーの摂取量、年齢などは関係なく、20%は朝日を浴びるタイミングで説明できるといっているところです。
【出典:『最高のパフォーマンスを実現する超健康法』】
この因果関係については、朝日を浴びることで体内時計がリセットされ、エネルギーバランスが最適化され、代謝がよくなると考えられているようです。
朝は筋肉がもっともつきやすい時間帯である
実は、朝は筋力アップのために欠かせないホルモンの分泌が活発といわれています。
朝方には『テストステロン』と呼ばれる筋肉の肥大に大きな影響を与えるホルモンが多く分泌されおり、夕方になると低くなると言われています。
つまり、テストステロンが多く分泌されている朝の時間帯は効率よく体を鍛えることできると言えるでしょう。
そしてこのテストステロンは筋肉増強だけでなく以下の効果も期待できる優れものです。
テストステロンの効果
- チャレンジ精神、行動力の向上
- 社会性の向上
- 注意力、集中力の向上
- モチベーションアップ
- 思考力、記憶力の向上
テストステロンには以上のような優れた効果が確認されており、朝からこのホルモンを分泌させることは一日のパフォーマンスを向上させるのに最適なのです。
さらに筋トレを行うことで、テストステロンそのものが分泌されることも分かっており、さらにアドレナリンやドーパミンといったやる気や集中力に関係するホルモン物質が分泌されるため、学業や仕事において最良のパフォーマンスを発揮してくれることでしょう!
参考までに以下の文献をご紹介します。
このような研究報告があります。
英ケンブリッジ大の研究チームの調査で、『金融関係にトレーダーは男性ホルモンのテストステロン濃度が高いときほど好成績を挙げている』ということが報告されています。
この調査は、ロンドンの金融街シティーで働くトレーダー17人を対象に実施され、8営業日連続で午前11時と午後4時に唾液を採取し、テストステロン濃度と業績の関係を調べたものです。その結果、トレーダーはテストステロンの濃度が高かった日により大きな利益をあげていたそうです。
<参考文献> 『超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超化学的な理由』
著者:Testosterone、 久保隆史
このように、テストステロン値が高いことで成果が出やすい結果も出ているのです。
以上のことから、朝練を行うことで筋力を効率よく鍛え、さらに一日のパフォーマンスを向上してくれるため、朝練は合理的なトレーニングであることが分かります。
もちろん、朝練のメリットはこれだけではありません。
自律神経を刺激し、体のリズムを整え代謝アップ。
私達の体には、自分の意思とは関係なく体を動かす『自律神経』が存在します。
例えば私達が普段意識していなくても、心臓は動いてますよね?
寝ている時だって無意識に呼吸をしているはずです!
我々の体温とも連動して反応し、暑ければ汗をかいて体温調整をするし、寒ければ毛穴がとじ体温を維持しようとします。
このように意識とは関係なしに体を自動で調整してくれるシステムが『自律神経』なのです。
当然、体のシステムをコントロールしているわけですので、自律神経の働きがおかしくなると体のあちこちで不具合が生じます。
いわゆる自律神経失調症と呼ばれる病気です。
ちなみに自律神経には交感神経と副交感神経と呼ばれる以下の性質をもった神経が存在します!
ポイント
- 交感神経は体の活動を活発的にしてくれ代謝活動を上げる。
- 副交感神経は体をリラックスさせ、体を休ませようと働きかける。
日中、活動している時間帯は交感神経が優位になっており、夜寝ている時は副交感神経が優位になっている状況です。
ただ夜になっても眠気が全くない方や、日中睡魔に襲われているような人は自律神経のリズムが狂ってしまっている可能性があります・・・
それでは、一日頭がぼーっとして仕事の能率も上がりませんよね?
そんな時こそ、朝練を行うことで自律神経のバランス調整を行いましょう!
体を動かせば交感神経を刺激し、スカッと神経の切り替え可能です!
朝練は、自律神経のリズムを整え、一日の代謝活動を向上させてくれる効果が期待出来ます(^^♪
運動後過剰酸素消費量(EPOC)の持続性
朝練を行うことで、新陳代謝の高い状態をキープすることが出来ます。
運動後過剰酸素消費量(EPOC)という言語はご存知でしょうか?
簡単に説明すると運動後も酸素の消費量が高い状態が続くということです。
筋トレを行うと筋肉が大量の酸素を消費するようになりますが、実は筋トレを終えた後も普段よりも多くの酸素を消費するようになり、嬉しいことに脂肪燃焼も促進されるのです。
『え?マジで!ってことは朝に筋トレをやってしまえば脂肪燃焼効果が高まるってこと?』
そう思われた方は鋭い反応ですね(^^♪
この記事を読まれている方は、学生なのか社会人の方なのか分かりませんが、もし最近ちょっと太ってきたなと感じているのなら、朝の時間を活用して筋トレをやってみるのが良いでしょう!
オススメはランニングのような有酸素運動ではなく、筋トレなどの無酸素運動、もしくは有酸素運動と無酸素運動を併用したトレーニングをオススメします!
有酸素運動と無酸素運動の併用は、研究結果からもっとも成果の高いトレーニングとして認められているものです。
ただし、トレーニングの時間は45分以内に抑えてください。それ以上の筋トレはストレスホルモンであるコルチゾールの分泌で、筋肉が分解されてしまい非効率だからです。
それと有酸素運動だけのランニングも避けた方が良いです。
もはや現代では科学的に当たり前になっているようですが、ランニングは消費カロリーが低いくせに筋肉量も低下させてしまう傾向にあるためオススメできません。
特に長時間のランニングに関しては、コルチゾールの分泌が促されてしまい、筋肉の分解が進むだけでなく、コルチゾールには食欲増進効果もあるため、痩せようと思う方には非効率です。
朝は血糖値が低いため、脂肪燃焼効果が期待できる!
睡眠時には体のメンテナンスのため、体を動かしていなくても栄養素が代謝されています。
そのため寝起きの際は糖分が消費され血糖値が低い状態からスタートします。
ポイント
朝の血糖値の低い状態をうまく利用すると脂肪を効率よく落とすことが出来ます。
私達の体のエネルギー源は、体内の糖質、脂質、アミノ酸です。
その中で糖質は運動中にエネルギーとしてすぐに利用できるため、優先的に消費されていきます。
体内で糖分が不足している状態だと、代替エネルギーとして脂質が代謝されるようになり、余分な脂肪がどんどん落ちていきます。
だからこそ、朝は血糖値が低い状態からスタートできるので、脂質をガンガン代謝させることが可能になるわけです。
注意ポイント
ただし注意が必要で、糖質を欠いている状態だと筋肉中に含まれるアミノ酸も使われてしまうため、筋肉そのものもが減少してしまう可能性があります。
私の実体験ですが、私がアスリート時代、試合に出るために最大で8kgの体重を落としたことがあります。
しかし、体重を落とすことが目的であったため、栄養素を欠いた栄養失調状態でトレーニングを続けなくてはいけませんでした。
糖質も満足に摂取出来ないため、体に蓄積されている脂肪や筋肉が代替エネルギーとして使われることになってしまうのです。
結果として、筋肉は大幅に失われ、体が元に戻るまでに三ヵ月もかかりました。
注意
朝練は効果的に筋力アップやダイエットに良いが、糖質を欠いた空っぽの状態でトレーニングに入るのはオススメできない。
軽いトレーニングなら問題ありませんが、それなりに時間をかけて朝練を行うならしっかり糖分を補給してから行ってください。
朝練習よりも睡眠がなによりも大事である!
ここまで朝練に効果があることが分かりましたが、実践するにあたって条件があります。
その条件とは『睡眠時間をしっかり確保』できていることです。
これがクリアできていないなら朝練を行う価値はないと私は思っております。
睡眠について語る記事ではないので説明は見送りますが、健康面、またダイエットを成立させるためには重要な要素です。
例えば名古屋大学の研究でこのような調査結果があります。
名古屋大学の研究で、40歳から79歳の男女約10万人について10年間の追跡調査をしたもので、平均睡眠時間は男性7.5時間、女性7.1時間。
10年後の死亡率がいちばん低かったのは、睡眠時間が7時間(6.5時間以上7.5時間未満)の人たちで、睡眠時間がそれより短くなるほど、あるいは長くなるほど、死亡リスクが増しているという結果でした。
出典:スタンフォード大学教授が教える 睡眠の習慣(PHP新書) 著者:西野精治
いかがでしょう?
睡眠のとりすぎもよくないとのことですが、やはり睡眠不足は体にとって良いとは言えないことが分かりますよね?
朝練習を行うことで『睡眠時間が4時間~5時間』しかとれないよって方は、その部活に対して特別な思いや理由がなければ今すぐ辞めてよいと思います。
あなたの命を削ってまで行う必要はないですし、他のことに自分の時間を使えますので、今やりたいことに全力投球することも検討しましょう。
なお、睡眠とダイエットに関しての詳細は、睡眠不足は絶対にダイエットが成功しない その理由と解決策!にて掲載しております。
睡眠不足は絶対にダイエットが成功しない その理由と解決策!
こんにちは! Dr.kです! ダイエットが思うようにいかず疲れ切っている方 痩せるために筋トレや運動を積極的に行っている方 睡 ...
続きを見る
朝はもっとも怪我のリスクが高い時間帯である!
当たり前ですが、朝一の人間の体はまだ眠っている状態です。
そのため、いきなりフルパワーで筋トレをガッツリやってしまうと筋肉を痛めてしまいます。
そしてもっとも怪我をおこしやすい時間帯というのも、朝の6時だと言われていたりします。
恐らく、学生達が行っている朝練の時間帯というのも、この6時前後が多いのではないかと思います。
実際に私も朝方から100kg以上のハイクリーンやベンチプレスをやっていて、一度筋肉を破壊してます・・・(;'∀')
なので、まずはウォーミングアップで軽くランニングをしたり、準備運動としてストレッチを入念に行ったりしてから筋トレを行ってください。
特に自分の体重以上に重たいものを持つバーベルや、マシンを使っての筋トレは特に気を付けましょう!
私も我慢できずに一気にフルパワーでバーベルを持ち上げたことがありますが、そのお陰で筋肉を痛めてしまい、しばらく休養を余儀なくされたこともありますので・・・
効果があるからといってガツガツせず、体にも仕事にも悪影響が及ばない程度に習慣化して頂ければと思います(^^♪
まとめ
ここまで朝練を頑張る学生の皆様、そして社会人になって朝活に励もうと思ってらっしゃる方に『朝練習のトレーニング効果』をご紹介しました!
朝練が効果的である理由は以下の通りでした。
ポイント
- 筋肉増強ホルモンの分泌を促し筋力アップ
- 自律神経を調整し、体の機能を調える
- 1日を通して新陳代謝の向上が見込める
- 朝の血糖値の低さを利用した脂肪燃焼効果
なぜ部活動は朝練を行うのか?
朝練を行うメリットはなんなのか?
その理由について分かって頂けたのではないかと思います。
ただし、朝練を行うにしても、睡眠時間の確保は絶対に必要で、もし出来ないなら部活を辞めてもよいとお伝えしました。
むしろ睡眠が確保できないようなら朝練を行う意味がないですし、健康面を大きく害する可能性があるからです。
参考までに睡眠とダイエットに関しては睡眠不足は絶対にダイエットが成功しない その理由と解決策!を参照してください。
学生なら夜更かししてないで早めに寝てしまえば良い話ですが、この記事を読まれている方が社会人の方であれば仕事や家庭で寝る時間を作るので一杯一杯って方もいると思います。
そのような方はもはや朝練は諦めて、むしろ寝る前に軽い筋トレを行う方が良いでしょう!
就寝前に短時間で良いのでトレーニングする時間を作りましょう。
就寝前の筋トレ効果や内容については『寝る前の筋トレ効果』就寝前の筋トレでダイエットを促進させる!に掲載しております。
以上、『部活動の朝練習』のトレーニング効果!朝から体を鍛える理由!についてご紹介致しました。