今回のテーマは【『豆乳は脂質が多いから太る飲み物?』ダイエットに効果はないの?】について解説していきたいと思います。
『豆乳はダイエットに良いと聞くけど、実際はカロリーが高く、脂質量も多いよね?脂肪を落としてダイエットしたいのに、やっぱり豆乳って太るの?』
本記事は、そのような豆乳に対する疑問を感じていらっしゃる方向けの記事です。
まず先に結論を申し上げると、
『豆乳の脂質が高いから太ることはありません!』
とはいえ、『なぜそうなの?脂質は太らないの?』って思われると思いますので、さっそく解説していきたいと思います。
豆乳は脂質が多い飲み物だが、太る理由にはなりません。
逆説的な言い方ですが、現代科学においては「カロリー=太る」という考えは正直古いです。
その理由について解説する前に、まずは下記表をご覧ください。
3大栄養素 1gに対するカロリー値
- 糖質 =4カロリー
- 脂質 =9カロリー
- たんぱく質=4カロリー
そもそもカロリーは、『糖質、脂質、たんぱく質』の三大栄養素からえられるものです。
太る要因は唯一『糖質』である!
この栄養素のなかで、唯一太る要因となっているのが『糖質』になります。
つまり、これが事実であるのなら、脂質を摂取したからといって太るは間違いであると言えます。
本記事では、あまり糖質について詳しく解説はしませんが、それを裏付ける証言を『糖尿病専門医の牧田善二氏』がこのように自身の著書で述べています。
あなたを太らせる原因は、唯一「 糖質(=(約)炭水化物)」です。たっぷりの油で調理した肉や魚で太ることは ない のに、ごはんを食べたら太るのです。
『引用:牧田 善二. 医者が教える食事術 最強の教科書――20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68(Kindle の位置No.730-732) ダイヤモンド社. Kindle 版.』
もはや専門家の先生が『唯一』とまで言い切っているのです。
疑う余地はないのではないかと思います。
それでも納得がいかない方は下記記事も併せて参考にされてください。
血糖値の上昇で太る仕組み【食前に真剣に考えたいこと】とは?
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専門家が話す『糖質があなたを太らせる』要因とは?
さて、糖質が太る要因であることが先の項で分かりましたね!
では、一体糖質のなにが悪さをしているのか?
内科医で医学や健康に対する常識に異議を唱える医師、内海聡医師は自身の著書(「その「油」をかえなさい!」)でこのように言っております。
「糖質は主にエネルギーになるくらいしか能がなく、余った糖質はどんどん中性脂肪に円環されて、体内に蓄積されていく」
出典:内海聡「その「油」をかえなさい!」より一部抜粋
意外に思われた方も多いかと思いますが、糖質は炭水化物にしか使い道がなく、内海先生は脂質だけで十分に人間が生きていけるエネルギーを生み出せるともおっしゃっています。
さらに、脂質不足が精神病を含めたあらゆる健康障害を生み出しているともいっています。
参考までに関連記事を張っておきます ↓
アボカドの脂質量は多いが太るは誤り!オメガ9(オレイン酸)の効果
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本記事では、脂質については深堀しませんが、従来の医学にしばられない日本及び海外の異端児ドクターが提唱している主張なのです。
自身の立場を害してでも、本当のことを語ろうとしているガチな本音です。
もちろん、それに反する意見をもった専門家も数多くいるため、信じるか否かはあなたご自身で判断されてください。
私は当然、前者を信じます。
古代人の食事から見習う
現代人は飽食の時代です。
従来、食事以外で糖質を摂る必要性なんて1ミリもないはずの私達ですが・・・
口がさびしくてついついお菓子を食べたり、デザートを食べたりと、欲求のままに糖質を摂取してしまいます・・・
私達のご先祖様である古代人は、もともと満足な食事ができる環境ではありませんでした。
しかも、糖質を含んだ食べ物などほとんど存在しなかったでしょう。
運がよくて、季節の果物がとれたりしていたかもしれませんが、基本的には狩りを主としていて、肉に含まれるたんぱく質や脂質を中心として食生活だったのではないかと思います。
そんな彼らは糖質抜きでも、野生動物を仕留めるほどのパフォーマンスを持っていたのですから、糖質はそもそも必要だったのかと・・・
そう感じずにはいられませんね。
豆乳は基本、太る飲み物ではない!しかし調整豆乳は気をつけましょう!
さて、話は少し長くなってしまいましたが、ここまで読んで頂いて分かるように、豆乳に含まれる脂質は太る要因にはなりません。
ただ、調整豆乳など、甘味料を含んだものに関しては、ここまで話したように糖質が多く含まれているので、それらは太る要因になるので注意が必要です。
そもそも豆乳ってどんな飲み物?
そもそも豆乳ってどんな飲み物なんだろう?
皆さんご存知のように、豆乳の原料は大豆です!
この大豆を水につけてすり潰し、水を加えて煮詰めたものを漉してできたものが『豆乳』です。
そして、この残った繊維質の搾りかすが『オカラ』になります!
簡単に言ってしまえば、大豆の余分なものを除去したものが豆乳ですね!
冒頭でも紹介しましたが、実はこの余分な搾りかすであるオカラが優れたダイエット効果を発揮してくれるのです。
オカラのダイエット効果ついては本記事では深堀しませんので、下記の記事を読んで頂けたらと思います。
オカラパウダーで『野菜不要?』一日の食物繊維が驚くほど簡単に摂れる!
こんにちは! 元アスリートのDr.kです! 食物繊維が大事だと分かっているけど、野菜が苦手なんだよね・・・ 外食が多くて野菜( ...
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以降は豆乳に含まれる成分と、体に与える効果について解説していきます。
豆乳に含まれる成分
豆乳には筋肉やダイエットに影響を与える以下の成分が含まれています。
- たんぱく質
- 大豆サポニン
- 大豆ペプチド
- レシチン
- オリゴ糖
たんぱく質
筋トレを行う方には必須とも言える『たんぱく質』!
これを抜きにして筋力向上は絶対にありえません!
また理想の体型を目指す方、ダイエットを行っている方にも重要な成分で、太りにくい体、キレのある体作りにも欠かせません。
豆乳は飲料のなかで最もたんぱく質が豊富
そんな中、豆乳に含まれるたんぱく質は飲料の中では断トツで多い飲み物です!
そしてありがたいことに高たんぱく質でありながら低糖質の飲み物でもありますので、ダイエットを行っている方にとってもありがたいし、手軽に飲めて習慣化しやすいのが豆乳のメリットです!
ちなみに、栄養価の高い飲料では牛乳もあげられますが、豆乳は牛乳よりも低糖質ですし、たんぱく質も高いため、現在牛乳を飲まれている方は豆乳に切り替えてみるのも良いのではないでしょうか(^^♪
大豆サポニン
お次は大豆サポニンのご紹介!
サポニンとは、植物の根、葉、茎などに多く含まれている成分で、特にマメ科の植物に多く含まれており、サポニンは苦みが強く、コーヒーのあの苦みもサポニンが影響を与えています。
豆乳の主原料は大豆です。
大豆は同じマメ科の植物だからサポニンが多く含まれているのは納得ですね!
脂肪蓄積&脂肪吸収抑制効果
サポニンには、脂肪の蓄積の予防、脂肪の吸収抑制と排出、便通を促す効果もあるそうです。
体内に不純物をため込まないための潤滑剤とも言えそうです(^^♪
さらにサポニンは抗酸化作用があり、健康面で様々な弊害をもたらす活性酸素に対抗する武器となってくれます。
サポニンには、ダイエット効果があるだけでなく、健康面やアンチエイジングなどの美容効果も期待できます。
大豆ペプチド
豆乳に大豆ペプチドの成分が含まれている書き方をしましたが・・・
厳密に言うと、豆乳に含まれている成分とは言えません。
大豆ペプチドとは、食品中のたんぱく質の分解過程で生じる物質!
私たちが大豆を食べたとして、大豆に含まれるたんぱく質は、体内の消化酵素によってアミノ酸に分解されます。
その過程で分解しきれなかったたんぱく質の一部が『大豆ペプチド』なのです。
これはあおくまでも我々の体内の消化酵素によって生じたパターンで、他にも納豆や味噌など、発酵することでも大豆ペプチドを微量ながら存在しているようです。
ちなみに豆乳は発酵していないので、体内に摂取してからの生成パターンになります。
大豆ペプチドの代謝促進効果
大豆ペプチドは、基礎代謝が向上し、脂質の代謝がアップします!
また、アミノ酸に比べて小腸での吸収が早いため、運動後、就寝後約30分で現れる成長ホルモンのタイミングに合わせられます!
そのため効率よく疲労回復の効果を得られ、ハードに筋トレを行っている方にとってもありがたい成分です(^^♪
レシチン
レシチンには血管に付着したコレステロールを溶かし血流の流れを良くする働きがあるそうで、血液循環の改善により代謝を高めてくれます。
また脂質の代謝にも大きく関わっているようで、脂質をエネルギーとして利用しやすくなり、脂肪をためこみにくい状態を作ります。
オリゴ糖
オリゴ糖は、大豆に含まれている糖質を構成しており、これが腸内では善玉菌の餌となり増殖します。
善玉菌が増えることで腸内環境が良くなり、便通がよくなります。
便秘は代謝を落とす原因でもありますので、ダイエットにとっては大敵です!
とくにダイエットを行うと便秘になりやすい方が多いかと思いますが、豆乳に含まれるオリゴ糖でそれを改善することが出来ます。
オススメする豆乳の種類
豆乳には、『無調整豆乳』と『調整豆乳』のものがあります。
成分無調整とは、その名の通り大豆を漉して出来た小細工なしの豆乳のことです!
しかし調整豆乳とは、飲みやすいように別の成分を添加された豆乳になります。
無調整では大豆のクセが強く飲めない方が多いため、飲みやすいように作られたわけですね。
筋トレやダイエットにどちらが良いかと言えば当然、無調整豆乳のものを選ぶべきです!
ちなみに、私が現在飲んでいる豆乳の成分表は以下の通りです!
『無調整豆乳の栄養素』 100ml当たり
エネルギー 53kcal | 食塩相当量 0g |
たんぱく質 4.5g | 亜鉛 0.4mg |
脂質 3.2g | カリウム 186mg |
ー飽和脂肪酸 0.4g | カルシウム 17mg |
コレステロール 0mg | 鉄 0.6mg |
炭水化物 1.5g | マグネシウム 26mg |
イソフラボン 46mg |
これは私が現在飲んでいる豆乳の栄養成分表です!
そして以下は某メーカーの調整豆乳の成分表です。
『調整豆乳の栄養素』 100ml当たり
エネルギー 58kcal | 食塩相当量 0.23g |
たんぱく質 3.5g | 亜鉛 不明 |
脂質 3.85g | カリウム 164.5mg |
ー飽和脂肪酸 0.61g | カルシウム 54.5mg |
コレステロール 0mg | 鉄 0.45mg |
炭水化物 3.85g | マグネシウム 21mg |
イソフラボン 不明 |
栄養成分については以上のように対比できます!
では、私が重要視する栄養を以下のように対比してみました!
無調整豆乳 | 調整豆乳 |
エネルギー 53kcal | エネルギー 58kcal |
たんぱく質 4.5g | たんぱく質 3.5g |
脂質 3.2g | 脂質 3.85g |
炭水化物 1.5g | 炭水化物 3.85g |
対比して分かるように、調整豆乳には無駄なものを添加してしまっているため、たんぱく質量が減少し、さらに糖質である炭水化物が倍以上に増えています。
※ちなみに炭水化物の数値は、糖質と食物繊維を足した数値です。
残念ながら食物繊維は豆乳を生成する際に出来た搾りかすにガッツリもっていかれているため、ここではほぼ糖質だと思っていただいて構いません。
このように、調整豆乳は大事な栄養源である『たんぱく質』が減少しており、さらに無駄な糖質や脂質も増えてしまっているため、どうせ飲むなら無調整豆乳をオススメします!
豆乳も飲みすぎには要注意
栄養価が高く、ダイエットや健康面でも大活躍の豆乳ですが、飲みすぎには注意が必要です!
大豆にはイソフラボンとよばれる成分が含まれておりますが、これの過剰摂取は人体に弊害をもたらすとのことです。
農林水産省が定める一日の摂取目安量の上限値は『70~75mg』
私が飲んでいる無調整豆乳はイソフラボンの含有量が比較的多く、100ml飲んだだけでも46mgの摂取となりますが、他メーカーの無調整豆乳は、100mlに対して30mgくらいが多いので、一日に100mlから200mlの目安で飲まれるのが良いのではないかと思います。
我々日本人は大豆製品を食べることも多いので、その日に納豆や豆腐を食べるときなどは、うまく調整して飲んでもらえれば良いかなと思います。
まとめ
以上、豆乳について解説してきましたが、筋トレやダイエットに優れた効果を発揮することが分かりました!
特に、仕事が忙しく食生活が乱れており、まともな食事が出来ない方や、たんぱく質不足の方は手軽に摂取できる豆乳は素晴らしいものと言えます。
ただし、豆乳の飲みすぎも悪影響を及ぼすようですので、普段から大豆中心の食生活を送っている方は無理に取り入れる必要はないかなと思います。
飲まなくとも、既に豆乳の効果を授かっているでしょうしね(^^♪
以上、ここまでお読み頂きありがとうございました!
そして、これはテーマとは少しズレますが、痩せたいとマジで思っているのなら、食を追い求めるよりもまずは頭を鍛えた方がいいと思います。