元アスリートのDr.kです。
ポイント
- 骨粗しょう症と診断され、症状を改善したいと思っている方
- 骨密度が低いと診断され、今後が心配な方
- 中高年の方で、骨密度の低下を防ぎたい方
今回の記事の内容は、以上の心配事や悩み事を解決の手助けとなる内容です。
その改善策として今回は筋トレを提起していきたいと思います!
骨密度の低下、骨粗しょう症の要因
骨密度の低下、すなわち骨粗しょう症と診断される方の多くは女性であり、その数は約8割ほどと言われております。
とくに中高年の方に多く、その要因としては以下のことがあげられます。
要因
- 閉経後のエストロゲン(女性ホルモン)分泌の低下
- 加齢にともなう骨密度の低下
- 運動不足
- カルシウム、たんぱく質などの栄養不足
以上のように、女性に顕著に多い要因としてはエストロゲン(女性ホルモン)による影響が大きいと考えられます。
エストロゲンには骨形成を促す働きがあるのですが、閉経後は分泌量が低下してしまうため骨量が低下しやすくなります。
ポイント
加齢による骨密度の低下とホルモンバランスの関係で、骨粗しょう症は中高年の女性に多くなってしまう。
その他、運動不足は骨形成する促す成分の分泌量が低下することと、骨形成に必須とも言えるカルシウムやたんぱく質の不足は骨密度を低下させる要因になります。
骨粗しょう症はあまり自覚症状がないようですが、以下のような症状があったら注意が必要です。
最近、背が低くなったかな?
背中が曲がってきた気がする・・・
なにもしてないのに背中や腰が痛む・・・
現在そのような自覚症状を感じている方は、もしかすると骨粗しょう症の可能性が考えられます。
最近では、若い女性でも不摂生な生活習慣が原因でなる可能性もありますので、もしも骨に異常を感じられるようなら早急に病院に行って診察を受けてみましょう!
さて、今回はそんな骨粗しょう症、骨密度の改善と予防策として提案する内容となっております。
骨に悩む方を救う手段が筋トレと聞いて『え?本当に?』って思われる方もいるかもしれませんが、最後まで読んで頂ければ納得して頂けると思います。
筋トレが骨密度を改善し、強い骨を作る理由とは?
筋トレが骨に与える影響は非常に重要で、高強度(重たい重量)の筋トレをすると、骨密度が増加するといった現象が起こります。
これは骨に刺激が入り、骨の形成を促す成分の分泌量が増加することが分かっているからです。
例えばエビテンスとしてこんな文献があります。
参考
2017年にBone誌に掲載された論文によると、平均年齢44歳の男性を対象に12か月にわたって筋トレ、もしくはジャンプトレーニング(片脚、もしくは両脚ジャンプを40~100回)をさせたとろこ『スクレロスチン』という骨形成を阻害するタンパク質が減少し、逆に骨形成を促すIGF-1(インスリン様成長因子)の分泌量が増加することが明らかになりました。
さらに動研究グループは、中-高強度(40~80%IRM)の強度でトレーニングをすると、6か月後には脊柱の骨量増加、12か月後には骨盤の骨量増加が認められたとの報告もしています。これは『オステオカルシン』という骨形成を促すタンパク質が増加したことが一要因であると考えられており、ジャンプトレーニングと比較したことろ、骨盤の骨量が増加したのは筋トレのみであったことも明らかになっています。
<参考文献>
1)Testosterone、 久保隆史『超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超化学的な理由』 発行所:㈱文響社 電子書籍発行:2018年5月2日
筋トレが骨形成に関わることが論文にて明らかになっており疑いようがない事実のようですね。
私事ですが、私の尊敬する国際山岳ガイドの大先輩は、年齢が65歳を超えているのにも関わらず、20代の若者登山者よりも山を登りますし、体力や筋力に至ってはスーパーサイヤ人かと思うくらい凄いです(笑)
登山の場合、中高年の方が下山中に転倒して骨折するケースが非常に多く、その要因もやはり加齢に伴る骨密度の低下が大きく考えられます。
下山の際は自分の体重以上の負荷が体にかかってくるわけですから、その衝撃は非常に大きいものです。
以前、登山ツアーのサポートガイドで仕事をさせて頂いていた時、お客さん(50代前半の女性)がなにも転倒していないのに、突然足が痛いといって動けなくなった時がありました。
歩行困難になったため、ヘリで救助可能な場所まで私がお客さんを担いで登り、病院へ搬送して頂きました。
どうやら痛みの原因は大腿骨疲労骨折だったようで、これもやはり加齢による骨密度の低下が原因と考えられます。
またそのお客さんも普段から運動をしている方ではなかったため、運動不足による骨密度が低下も考えられます。
その点、私が崇拝する国際山岳ガイドの大先輩(65歳超え)は、毎日ように山を登っていますし、北アルプスの岩壁をクライミングしたり、海外のマッターホルンへお客さんを引率したりしていますので、かなり強靭な筋力と骨を作り上げていると言えるでしょう!
そんな65歳を超えた年齢でそんなオーバーワークをしていたらすぐに疲労骨折で休養が必要になってしまいます。
やはり普段から体を鍛えているスーパーサイヤ人の骨密度は尋常ではないようですね(笑)
骨密度を強くする筋トレとは?
別に難しいことをする必要はありません。
単純に、自分の体重を使ったトレーニングを行えば良いのです。
基本メニューは、腕立て伏せ、腹筋、背筋、スクワットの4種です。
数に関しては出来る範囲で良いので、腕立て伏せを5回なら5回、10回出来るなら10回と行ってください。
それを各2~3セットでも良いので行ってください。
そして週に2~3回でも良いので継続することが大事です。
もちろん毎日出来るようなら毎日でも構いませんが、さきほど紹介したように普段からやってないことをいきなりやると骨が耐えられなくなり疲労骨折してしまう恐れがありますので、最初は徐行運転で慣らしていきましょう。
すべてにおいて継続は力なりです。
鍛えることをやめてしまえば肉体はすぐに衰えます。
是非、筋トレで強靭な骨を形成するとともに、強靭な筋力も出来上がってきますので、より強い体を作ることが可能になります。
健康であるからこそ人生は楽しいですし、仕事や日常へのモチベーションアップにも繋がります。
以上、【女性必見!『筋トレは筋肉だけでなく骨も鍛える』骨密度を改善する最良の手段!】についてでした。