Dr.kです!
本日は『食物繊維』にはなぜダイエット効果があるのか?についてご紹介していきます。
かつては不要な成分であると軽視されていた食物繊維ですが、現在は優れた健康効果はもちろんのこと、ダイエット効果を促す成分としても人気の高い成分となっております。
食物繊維が良いとわかってはいるけど、なぜ食物繊維はダイエットに効果があるのか?どのように体に作用しているのか?
そんな食物繊維が体に与える仕組みについて解説していきたいと思います。
食物繊維とは?
食物繊維とは、人間の消化酵素では消化することのできない成分であり、野菜、果物、海藻、キノコ、穀類などに含まれている成分です。
もともと、食物繊維は体に必要のない成分として軽視されてきたのですが、研究が進められるにつれて食物繊維が健康に保つ上では必要不可欠なものであるとされ、第六の栄養素として位置づけられました。
しかし、必要不可欠なものであると言われてはいますが、現在の日本人には慢性的に不足していると言われており、その背景には食生活の欧米化により穀類の摂取が減り、肉や乳製品の摂取が増えたことが要因となっているようです。
食物繊維には大きく分けると水に溶けやすい水溶性食物繊維と水に溶けにくい不溶性食物繊維の2種類が存在します。
その特性については、以下の項でダイエット効果と絡めてご紹介していきたいと思います。
2種類の食物繊維が優れたダイエット効果を発揮する!
水溶性食物繊維のダイエット効果
水溶性食物繊維とは、その名の通り水に溶けやすい性質をもった食物繊維で、体内の水分に溶け込むことで以下の3つのダイエット効果を得ることが可能になります。
血糖値の上昇を抑える
水溶性食物繊維の粘性により、食べ物の移動がゆっくりとなり、消化吸収に時間をかけることができる。
そのため糖質の吸収をゆるやかにすることも出来るので、食後の血糖値の上昇を抑え太りにくくすることが出来る。
代謝を促進
体内のコレステロールを吸着し、体外への排出を促す。
コレステロールが増えると血管壁に沈着しやすくなり、血液循環を阻害してしまう可能性がある。
血液循環が悪くなれば健康面での悪影響だけでなく代謝も落ちてしまうのでダイエットにとっても悪影響。しかし、水溶性食物繊維の吸着性によりコレステロールの沈着を抑え、代謝を維持、または促進させることが可能になる。
善玉菌のエサになる
腸内には善玉菌と悪玉菌とよばれる腸内細菌が存在していて、腸内で善玉菌が優勢の場合は腸内環境のバランスが整い、排便を促したり有害物質の発生を抑制することができる。
悪玉菌が優勢になってくると便秘になったり血液循環が悪くなり代謝が落ちるが、水溶性食物繊維は善玉菌のエサになるため、善玉菌が増え腸内の環境が改善され、排便を促し基礎代謝も向上する。
不溶性食物繊維のダイエット効果
不溶性食物繊維は、水溶性食物繊維と異なり、体内の水分を吸収する性質があります。
そのため、不溶性食物繊維には以下2つのダイエット効果が期待できます。
満腹感を与える
不溶性食物繊維が体内の水分を吸うことで膨張し、満腹感を得られ食べすぎを防ぐことができる。
ついつい食べすぎてしまう方は、食前に不溶性食物繊維を多く含む野菜などを食べておくと良いでしょう!
排便を促し便秘解消
不溶性食物繊維が体内で水分をすうことで便のかさを増やすことになり、腸壁が刺激されて腸のぜんどう運動が活発化する。
そのため便通が改善され腸内環境が整い、基礎代謝も上がってくるため痩せやすい体質に変化していきます。
食物繊維を多く含むおすすめ食材ベスト5
では、ここまで食物繊維がもたらすダイエット効果が分かりましたので、ここでは食物繊維を多く含む野菜をご紹介したいと思います。
特に食物繊維を多く含み、コスパや食べやすさなどを考慮したものを厳選してご紹介したいと思います。
あくまでも私が実践して良かったものをご紹介してますので、個人的な主観に関してはご了承くださいませ。
1位 納豆
健康食品として優れた食べ物であることは誰もが知っているかと思いますが、食物繊維に関してもとても多く含まれており、なにより優れているのが調理の手間がいらないところです。
さらに納豆に含まれる成分には、血糖値の上昇を抑える働きもあり、食物繊維と併せてダイエット効果をもたらしてくれます。
そして、水溶性と不溶性の食物繊維のバランスも非常によいためオススメです。
100g中に含まれる食物繊維は6.7g(水溶性:2.3g 不溶性4.4g)
2位 ブロッコリー
野菜の中では断トツで栄養価が高いと言われているブロッコリー!
食物繊維が多いだけでなく、代謝を促進させるビタミンB群も豊富に含んでおり、ダブル効果でダイエットを成功へ導きます。
100g中に含まれる食物繊維は4.4g(水溶性:0.7g 不溶性3.7g)
3位 しいたけ
実はキノコ類には野菜に負けない量の食物繊維を蓄えています!
そしてその中でも食物繊維が高く、栄養価も非常に高いのがしいたけです。
先ほど2位で紹介したブロッコリーに負けないくらいビタミンB群を豊富に含んでおり、さらに調理も火が通りやすいので手軽に出来るところもありがたいですね!
100g中に含まれる食物繊維は4.2g(水溶性:0.4g 不溶性3.8g)
4位 ごぼう
根菜類のごぼうにはたくさんの食物繊維が含まれています。
食物繊維の量だけで言うと納豆に次ぐ2位ですが、調理の手間が少しかかるところと、糖質もやや多く含んでいるため、4位に致しました。
食べる際は糖質を多く含むごはんの量を少し減らすなどすると良いでしょう!
100g中に含まれる食物繊維は5.7g(水溶性:2.3g 不溶性3.4g)
5位 もやし
決して食物繊維が豊富に含まれているというわけではありませんが、食べやすさとコスパの良さは無視できないため、ランキングに入れました。
もやしの場合、食品ロスが非常に少なく、袋からあけてしまえばそのまま料理に使えます。
包丁を使うこともなく作業を進められますのでストレスがかからないのがオススメ!
ただ、それなりに量を食べなければ食物繊維はとれないのが難点・・・
100g中に含まれる食物繊維は1.3g(水溶性:0.1g 不溶性1.2g)
まとめ
さて、ここまで食物繊維のダイエット効果についてご紹介してきました。
食物繊維を多く含む食品を食べることは、ダイエットに効果があることだと分かって頂けたかと思います。
日々の食事の中で、意識して食物繊維をとられることをオススメしたいです。
そして、食物繊維を生かすためには、食前に接収することが大切です。
野菜やキノコなどを多く含んだ味噌汁や炒め物、サラダなどを最初に食べることで、血糖値の上昇を抑えたり、満腹感を与えたりできるので、太りにくい状態を作ることが可能になります。
是非、実践してみてください。
参考文献
なお、本記事にて採用した食品の栄養価についはは以下の文献を参考に記載しております。
出典:七訂 食品成分表 2019 発行者:香川明夫 発行所:女子栄養大学出版部