今回は、『【高血糖のリスク】糖質(炭水化物)の過剰摂取がうつ病の原因に?』をテーマに話をしていきたいと思います。
そもそもうつ病とはなにか?
ザックリ説明すると脳の機能障害のことです。
そのため、うつ病はうまく脳にエネルギーを生み出すことが出来ず、本来のパフォーマンスを発揮できないばかりか、情緒不安定となり人との交流もうまくいかないような状況を生み出してしまいます。
それがここ近年、恐ろしいスピードでうつ病患者が増えているというのです。
日本のうつ病患者の推移については以下のグラフを見てください。
ご覧の通りです。
超右肩上がりに推移していることが分かりますよね?
これは日本だけでなく、アメリカでも10人に1人がうつ病と言われています。
なぜうつ病患者が増えてしまったのか?
では一体なぜこれほどまでにうつ病患者が大量発生してしまったのか?
単純にストレス社会だからという方もいるかもいらっしゃるかもしれませんが、否定はしませんが、理由はそれだけでなく食生活の変化が大きいと考えられます。
そして、面白いことに肥満の増加とうつ病の増加の推移は相関関係にあることも分かっており、明らかに食事に問題があることは明白です。
糖質は肥満の最大の原因ともいわれていますので、本記事ではもっとも大きな原因を生み出していると思われる糖質(炭水化物)について言及していきたいと思います。
この糖質こそが様々な精神疾患を生み出し、うつ病の原因になっているのではないかと言われています。
うつ病と糖尿病には密接な関係がある!
『そもそも、糖質とうつ病に一体どんな関係があるの?』
って思われている方もいらっしゃるかと思いますので、オープニリングから容赦なく攻めていきたいと思います。
まずは参考にしていただきたい情報があります。
全米でアマゾンの『健康・ダイエット』ジャンルにて1位を独占した著書『「いつものパン」があなたを殺す』から一部紹介させていただきます。
上昇したヘモグロビンA1cが脳の大きさの変化に関連することを示している研究が専門誌『神経学』で発表された。
脳の組織がどれだけ喪失しているかの程度をヘモグロビンA1cの値が低い(四.五から五.二)人たちと、高い(五.九から九.〇)人たちで比較すると、もっとも高い人の脳の喪失は6年間でほぼ二倍になった。
また現在では、ヘモグロビンA1cと将来のうつ病のリスクの直接的関係も示されている。
引用:『「いつものパン」があなたを殺す 著者:デイビッド・パールマター』 一部を抜粋・再構成
『ん~・・・なんだかヤバイ感じは伝わったけど、ヘモグロビンA1cってそもそもなに?』って方のために解説すると、
ヘモグロビンA1cは、過去90日間の平均の血糖値を示すものであり、その方の血糖値が常習的に高いかどうか判断の目安になります。
そのことから、常に血糖値の高い状態の人たちが脳の喪失、そしてうつ病に関係しているということです。
『え?じゃー、毎日ラーメン食ってる俺ってうつ病になっちゃうの?』・・・・
残念ながらその可能性があるので、引き続き以下の記事もお読みになってください!
これから糖質が脳に与える影響についてザックリ解説していきます。
糖質の過剰摂取があなたの精神状態を狂わせる
先ほどの項で、血糖値の高さが脳組織の喪失、糖尿病とうつ病の怖い関係性についてお伝えしましたが・・・
とはいえ、『いったいどのようなロジックでそのような悲惨な結果になるのだ!』
って怒ってらっしゃる方もいるかもしれないので、これから順に解説していきますね!
誰もが幸せである至福点を目指す
ここでは至福点という言葉を使って糖質のいかにヤバイものであるか説明をしていきたいと思います。
ちなみに至福点とは健康本でベストセラー『医者が教える食事術 最強の教科書』の著者、牧田医師が糖質の中毒性について説明する際に使っている言葉で、意味としては以下の通りです。
血糖値がぐんと上がると、セロトニンやドーパミンといった脳内物質が分泌されて、ハイな気分になります。だから『仕事前に気合を入れるには缶コーヒーがぴったりだ』と誤解してしまうわけです。このハイな気分になるところを『至福点』と言います。
引用:医者が教える食事術 最強の教科書 著者:牧田善二
もはや快楽の絶頂とも言える表現ですね。
そして、誰もが体験したことがあるように、
『美味しいスイーツ、美味しいラーメンやパスタ、パン』など・・・
好みが分かれたとしても、美味しくてまた食べたくなる食品ではありませんか?
ちなみに、私は大の炭水化物好きなので、今あげた食べ物は不幸にもみんな大好きです( ノД`)シクシク…
今は制限していますが、当時は至福点に支配されていたためか、外食時のラーメンは常に特盛でした(笑)
話を戻しますが、牧田医師は清涼飲料水や糖質たっぷりのお菓子などはメーカーが至福点を計算し、糖質中毒になることで利益を得ていると指摘しています。
至福点の先は不快エリア まさに鬱・・・
『やめられない、とまらない』・・・
某メーカーが出しているあのスナック菓子のセリフはまさに『至福点』を計算しつくしての表現ではないかと思ってしまいます。
とはいえ、至福点の先に待っているものを忘れてはいけません・・・
なぜなら至福点に到達した後はジェットコースターのように血糖値が急降下し、それと同時に気分も急降下し吐き気や眠気といった不快な症状を伴う可能性があるからです・・・
薬物は簡単にはやめれない・・・
薬物乱用者が薬をやめられない最大の理由は、『あの時のあの最高の感覚をもう一度』っといったように、気分の絶頂期の体験をもう一度味わいたいからでしょうが・・・
もっともたちが悪いのは、薬の効果がきれたときに不快な症状を伴うからです。
禁断症状がではじめ、薬を使用しなければ手足が震えてしまうような感覚に陥ってしまします。
それと同じような症状が、いわゆる糖質の至福点に侵された糖質中毒者にも起きているのです。
このようにして、人間の精神を破壊していき、うつ状態を作り出していっているのではないかと思います。
衝撃の事実!高血糖が脳の萎縮を引き起こす
ここまで糖質の過剰摂取が脳にとってヤバイ状況を生み出すということが分かってきたと思いますが、さらに残念な報告があります。
オーストラリア国立大学の研究者たちは、
『血糖が正常範囲内の最高値の人たちは、脳の萎縮のリスクがはるかに高い』
と米国神経学会の医学専門誌に研究論文で発表しています。
同国の研究者たちが行った研究では
60歳~64歳までの249名を対象に脳の記憶能力、認知能力に関する実験を行ったところ、血糖値が正常範囲内で高めだった人は、脳の記憶能力と認知能力にかかわる領域の容積が減る傾向にあり、さらに、正常範囲で血糖値が高かった人の脳は、6%から10%ほど委縮するおもな原因となっていたとのこと。
糖質の過剰摂取は脳を破壊する
以上の結果から、糖質はなんとも恐ろしい破壊力だということが分かりますよね・・・
前述したように、糖質は中毒性の高い薬物と同じように、至福点があるがためにについつい食いすぎてしまう・・・
糖質制限を推奨し、ベストセラー『ケトン体が人類を救う』の著者である宗田哲男医師は、この中毒性のある糖質を『マイルドドラッグ』と呼んでおり、マリファナやアルコール、ニコチンなどと同じく脳内にある報酬系の神経を刺激すると述べています。
つまり、高血糖状態の人の脳は、もはや糖質の術中にはまってしまい、この破壊のサイクルから抜け出せなくなっている人たちなのです。
脳の機能が一時的に麻痺するだけなら良いですが、破壊されてしまったら脳の再生は難しいので、現在思い当たる方は直ちに食生活を見直してみてはいかがでしょうか?
行き着く先は認知症
いわずもがな、高血糖状態にさらされ脳の破壊が進行してしまうと、認知機能に大きな問題が出てしまいます・・・
『ニューイングランド医学誌』が2013年の発表した内容によると、
血糖値が少しでも上昇すると、糖尿病の範囲からはるかに低かったとしても、治療不可能な認知症を発症するリスクが大幅に上昇する。
とのこと・・・
もう言わなくとも分かりますよね?
糖質を過剰摂取している方、または普段から血糖値が高い方は今すぐ食生活を改めてください。
食生活の改善で脳の破壊と委縮を防ぐ方法!
もはや解決策は糖質の過剰摂取をやめることです。
いきなり、『糖質は全てカット』なんてことは言いませんので、少しずつ意識的に減らしていってもらえたらと思います。
具体的な手段や方法については参考になる記事をいくつか下記にリンク張っておきますので、参考にして頂けたらと思います。
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一つ重要なことは、血糖値を上げないためには食物繊維をとること!
さらに食物繊維は体の代謝や免疫システムを支配している腸内環境にプラスの効果を与えるのでオススメです!
以上、【【高血糖のリスク】糖質(炭水化物)の過剰摂取がうつ病の原因に?】を解説致しました。