エチゴキジムシロ(越後雉莚)
バラ科キジムシロ属の多年草
なんだか人に聞き返されそうな名前のお花ですよね?
「え?今なんて言ったの?」
エチゴキジムシロは同科同属のキジムシロの近縁種で、主に日本海側多雪地域に自生し、姿形はキジムシロに非常に似ている植物です。
さて、この植物についても少し解説していきます!
エチゴキジムシロの名前の語源は?
エチゴキジムシロ(越後雉莚)・・・
このエチゴについては想像がつくように、新潟県のかつての旧国名である越後からきています。
では、キジムシロとはいったいどんな意味をさすのか?
雉莚(キジムシロ)・・・
雉とは動物のキジのことさします。
莚とは藁やイグサなどを草で編んだ簡易的な敷物のことです。
では、各言葉の意味が分かったところで語源をたどってみましょう。
下の写真を見てください。
あんまり解説に良い写真とは言えませんが、なんとなく葉が放射状に広がっているように見えますよね?
この植物の葉が放射状に広がり、その姿がキジが休むムシロ(莚)に見えたことからとの説です。
それにエチゴ(越後)を加えてエチゴキジムシロ(越後雉莚)ってわけですね!
名前だけ言われても瞬殺で忘れ去られてしまいますが、この語源をつかんでおけば案外記憶に定着しやすかったりします(^'^)
近縁種のキジムシロと越後由来の本種とは何が違うのか?
では、エチゴキジムシロとキジムシロはいったいどこが違うのか?
それを解説したいと思います!
また下記の同じ写真を見てください。
葉っぱをよくみて頂けると、葉の形状は羽状複葉になっています。
葉を見て頂けると、葉軸に対して左右に小さな葉っぱがついていますよね?
エチゴキジムシロは、この葉軸に対して5枚が基本となります。
ただし、まれに3枚や7枚の場合もあります。
対し、キジムシロは5~9枚です。
私が出会ったキジムシロを観察したかぎりでは、7枚でなっているものが多かったですね。
他に識別するポイントとしては、花の基部がオレンジ色になる傾向にあるようで、下の写真のように花の付け根がオレンジ色になっているのが分かるかと思います。
まあこの種の選定はやや難しいですよね。
どの植物でもいえることですが、頑張ってたくさんの近縁種を観察して覚えるしかないでしょう!
もう少し良い写真を集めて対比できるようになったら再度更新したいと思います!