ヒメサユリ(姫早百合)
ユリ科ユリ属の多年草
さて、登山家の方なら、このお花の名前だけは聞いたことがあるのではないでしょうか?
私の住んでいる新潟県ではヒメサユリとして名が通っておりますが、一般的にはオトメユリ(乙女百合)の名前で通っているようです。
いずれも女性を想起するような名前で、お花の美しさや可愛らしさから我々登山家に絶大な人気を誇る植物です。
ではでは、名前と見た目も可愛らしいヒメサユリ(オトメユリ)の名前の由来とは?
まず、ヒメサユリ(姫早百合)のヒメ(姫)と名付けた意味について解説しますと、ヒメ(姫)には小型、可愛らしさなどの意味合いがあり、ヒメサユリの見た目から名づけられたものと思われます。
※開花寸前のヒメサユリの蕾 この姿でも可愛らしさが伝わってきます♪
これには誰もが納得しますし、なんとなくそうではないかなと思いますよね(^.^)
では、早百合とはなんぞやって話しですね。
実は、ヒメサユリは日本で自生するユリ(百合)の仲間の中では最も早い開花とのことで、早百合の(早)とは開花が早いという意味が含まれているようです。
つまり、ユリ(百合)の仲間で最も開花が(早)く、小型で美しいお(姫)様のような印象でヒメサユリと呼ばれるようになったのでしょうね!
一般的に呼ばれている乙百合に関しても、見た目の印象からそのような名前で呼ばれるようになったものと思われます。
さてこのお花、現在では宮城県の一部地域、福島県、山形県、新潟県の3県の県境界隈にしか自生しない超貴重な植物です。
これに似た植物が本州中部以西に自生するササユリがありますが、似ていますが、ヒメサユリの雄しべの先っぽが黄色くなっているのに対して、ササユリは赤褐色となっており、ここで区別出来ます。
下の写真をみて頂ければ分かるかと思いますが、おしべの先は黄色色です。
このヒメサユリ、地域限定の希少価値の高い植物だということはお伝えしましたが、その希少性のためか自生地域では市の花のと謳っている自治体も多く、なかにはヒメサユリ祭りといった手軽にヒメサユリを観賞できるイベントまで用意されています。
新潟県の三条市では『高城 ヒメサユリ祭り』といったお祭りが毎年5月に開催され、多少は登山として登る必要はありますが、標高200m前後の明るい尾根上に自生しているので、ハイキング感覚で手軽に観賞出来ます。
もともと、ヒメサユリは高山植物に分類される植物なので、この標高で見られるのもお祭りの恩恵とも言えるでしょうね(^.^)
気になる方は検索してみてください!
あと、私の別記事に先ほどのお祭りイベントに参加して記事がありますので、そちらをご参照くださいませ☆
最後に、このヒメサユリは発芽を開始して約6~7年の年月をかけてようやく開花する植物です。
このお祭りイベントではヒメサユリの苗が販売されておりますが、それを発芽させ開花させる道のりはなかなかのものです。
もちろん、開花している状態で販売されてますので、6~7年も待つ必要はありませんよ(笑)
希少性は高いけれども、その価値観や地域おこしの一環としてヒメサユリを広告塔として活用していることもあり、今では誰もが身近に寄り添える存在として私達の心を和ませてくれます。
興味のある方は、是非ともこの美しいお花を見にお祭りイベントにお越しくださいませ☆