オクチョウジザクラ
バラ科サクラ属の落葉広葉樹
開花時期は3月~4月
オクチョウジザクラとは、雪国の里山に多く自生する野生の桜です。
私の住んでいる新潟県では、弥彦山、角田山の麓、その他低山でも多く見られます。
正直、ソメイヨシノのような観賞専用に改良された桜に比べれば花も小さく観賞価値は高くありません。
しかし、早春の里山は彩のない無機質な状態ですので、オクチョウジザクラの開花は雪割草やカタクリ等のように色の変化を与えてくれます(^.^)
そのように、私達登山者にとっては春をかんじさせるというか、なんだか不思議と心が和むような気がします。
さて、このオクチョウジザクラの由来についてですが、この木を漢字で書くと…
「奥丁字桜」と書きます。
下記の写真を見てください。
上の写真のように、オクチョウジザクラは花柄が長く、これが横から見た時に『丁』の字のように見えることから奥丁字桜の名前の由来となったようです。
また、チョウジザクラと呼ばれる桜が太平洋側に分布しており、クチョウジザクラはチョウジザクラが多雪地域に特化した変種です。
その違いは、花が一回り大きいことと、萼裂片が全縁、萼筒の毛が少なく花柱の毛が無毛であることから判別で出来ます。
他に特徴はと言うと、やはり多雪地域であることからブナやミズナラなどの幹が曲がっているように、本種も曲がっていることが特徴です。
とはいっても、野生の桜の木の種類は多く、なかなか見分けるのは大変です。
他にもヤマザクラやオオヤマザクラなどの野生の桜の木もありますので、なかなか選定は難しいですよね。