『※本記事は冬山用です』
『これから夏山登山として白馬鑓温泉に行かれる方は、夏山用に別途記事がございますので、下記記事をご参照ください』
白馬鑓温泉 テン泊BC ※山スキーで行く秘境の温泉
2019年4月28~29日の山行記録
平成最後のGW!・・・といっても5月から令和ですが(笑)
10連休ってこともあり、1週間前からどこに行こうかめちゃくちゃ悩みました(・_・;)
せっかくなら行ったことのない青森県の八甲田山まで足をのばそうかなと思っていたり・・・
でもでもやっぱり県内でおとなしく巻機山なんかで済ませてしまおうかなと・・・
それとも久々に北アルプスにでも行くべきか・・・
めっちゃ悩みました((+_+))
結果的に、白馬鑓温泉に向かうことになりました!
理由は、主稜の白馬鑓温泉の中央ルンゼを攻めてみたかったのと、ここなら登山客でそんなに混むことはないし、自宅からの距離も下道で十分な距離だったことですね。
あと温泉でゆっくりしたかったし(笑)
いろいろ状況を考えると、一番ここがめんどくさくなかったし、自分にとて都合がよかったからですね(^.^)
ということで、現地猿倉へ!
前泊で猿倉へ入り、朝起きると思った以上に雪があったのに驚く・・・
今年は小雪だったことから、もう猿倉あたりには雪はないだろうと安易に思っていたが、実際はそうではなかった。
まあそのお陰で登山口から板を履いた状態で歩けたからラッキーでした!
ではでは、さっそくスタートします!
10分程度で大雪渓ルートと白馬鑓温泉ルートの分岐が現れ、ここは後者のルートを進む!
そして、30分ほど歩き続けると視界は開け、小日向のコルも目視できるようになる。
ちなみに、下記写真の〇印が小日向のコルです。
この小日向のコルを超えるとようやく白馬三山の稜線が視界に現れ、また鑓温泉も目視できます。
では登りきってみましょう。
※上記写真は小日向のコルからみた白馬の稜線です。
左に映るピークが白馬鑓ヶ岳、右に見えるピークが杓子岳となります。
この時の心境としては、条件が良ければ中央ルンゼ、または杓子沢を狙っており、あわよければこの二日間で2つとも攻めてみようかと思ってました。
ではでは、小日向のコルから山スキーのシールを剥し、鑓沢のボトムに向かってドロップイン!
まあテン泊装備なので決して快適な滑りとは言えませんが・・・
重すぎてターンの際は体がふられます(笑)
しかも新雪が降っており、気温上昇で既にストップスノーです。
この時季の新雪はもう厄介なだけでいりませんね(・_・;)
鑓沢のボトムまで落としました!
ここから白馬鑓温泉に向かって登り返しです!
ここまでくると少なからず目的地が視界に入ってくるのでテンションもアップしてきます。
それまでは重たい荷物に苛まされ続けますが、ここまでくれば気持ちの変化が訪れるので頑張りましょう!
それで約1時間少々登り続けると!
ついに近距離にに温泉が出現します!
更に近づきます!
ようやく白馬鑓温泉に到着!
湯煙をあげながら流れ落ちる温泉を目前にテンションフルマックスです!
周囲は雪で覆われていますが、さすがに温泉の流れるラインは埋まることがないようですね。
そして、温泉周囲の状態はこんな感じです。
なんだか崩落しそうな雪壁に覆われた状態でしたので、風呂につかっていても気が抜けない気がしますね(汗)
さて、まずは自分の宿を作らねばとテン場を作ります。
平らなところが一切ないので、スコップを取り出し土台の成形作業へと入ります。
表面は新雪で軟らかいけど、中はカチカチの雪で大変でした。
到着が午前10時と早かったので、テントを張ってから約2時間ほどお昼寝タイムを設けました。
山では常に睡眠不足の中でスタートするので、このお昼寝はかなり重要です(^.^)
宣言通り、12時に起床し、そこから白馬槍ヶ岳に向けて出発します。
一度眠ってしまうとモチベーションが0になるので、そこからヤル気指数を向上させるのは一苦労・・・
とにかくスイッチがオンになるまで登り続けます。
再スタートし、山頂へ向けてスタートしましたが・・・暑い・・・とにかく暑い・・・
うっすら雲がかかっていますが、それでも外気温がそこそこ高かったので半袖で十分なほどでした。
といっても肌を剥き出しにしては大変なことになるので、出来るだけ肌の暴露は避けたい・・・
でも暑い・・・
その問答を繰り返しながら1時間ほど登ると主稜線が目前に現れる!
目指すポイントがはっきり目視できるので、ここでようやく私のヤル気スイッチがオンになります。
暑さを忘れて黙々と登りまくります。
途中で傾斜が強くなるので、その手前で板を担ぎ、更に登りまくる!
そしてついに主稜線へ到着!
主稜線には雪がほとんどなく、夏道をただ山頂まで登っていく感じですね。
スキーブーツでは歩きにくいですが、足場が安定しているので特に問題ありません。
この稜線から更に30分ほど登り続けると!
白馬槍ヶ岳山頂へ到着!
背後には白馬岳がどんと構えており、ここからの景色けっこう好きです(笑)
しかし、山頂はやっぱり寒い!
風が強いので、あんまり余韻にひたっている暇はなく、目的の中央ルンゼのエントリー口を確認します。
中央ルンゼの滑走エリアはこんな感じです。
中盤に向かって恐ろしく滑走ルートの幅が狭くなる恐ろしいルートです。
で、雪質を確認してみるとカッチカチでした(・_・;)
とてもじゃないですが、こんな状況で滑ったらぶっ飛びます・・・
というか滑落して中盤のノドに吸い込まれてしまうので、ここは心にブレーキをかけて安全な場所からテン場へ帰還します。
(※なお翌日滑走チャレンジしたので、ノドが気になる方はこちらへ⇩)
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ちょっと滑走する時間が遅すぎましたね。
この時点で午後3時頃で、陽が日本海側に傾いており、東斜面は既にクラストが始まってました。
無難に鑓沢へドロップインしますが、案の定、こちらもクラストが始まっており、しかも中はフワフワ、外はカリカリのモナカ雪・・・
フルロッカーの板なら全く問題ない雪質ですが、フルキャンバーの私の板ではターンのエッジングをミスると一発で吹っ飛んでしまう恐ろしい状態です(・_・;)
ということで慎重に滑走していきますが、これがなかなか疲れて疲れて・・・
ちょっと油断したら軽くコケてしまいました(汗)
まあ、軽くこけた程度でぶっ飛ばなくてよかったです(笑)
※さっきまで緩かった斜面も、陽があたらないとすぐにクラストしてしまう。
と、なかなか大変な雪質でしたが、15分もすればあっと言う間に白馬鑓温泉のテン場に帰還!
まずはノドがカラカラだったので、周囲にある雪を溶かして飲料水を作ります。
正直、この時季の新雪は厄介なだけで全くうれしくなかったけど、この飲料水作りの時は本当に大助かりでした!
なぜかって言うと、残雪を溶かした水は不純物が多すぎてゲロまずいからです(・_・;)
新雪は不要な不純物が浮いてくることも少なく、味も純粋な水に近い状態です。
新雪に心から感謝です(^_^.)
そして、飯を準備しようとしていたら、近場にいたテント宿泊をしていた3人組に声をかけられ、良かったら
一緒に飲みませんかと誘われる。
私がテン場に到着し、白馬鑓ヶ岳に登り始める時は誰もテン泊者がいなかったので、正直一人を覚悟してました。
孤独のテン泊になるのかと心配してましたが、この方たちのお誘いに・・・
『え?まじっすか?じゃー準備が出来たらソッコー行きます』
と私は快い返事をし、孤独感から解放される喜びを感じました(笑)
ビールで乾杯し、そのまま夜が深まるまで山を愛する者たちと宴会を続けました!
しかも、食事は全て先方が用意してくださり、私は無銭飲食で夕飯をクリアしてしまいました(笑)
感謝感激!
いつか恩返し致します(^_^.)
そして、自分のテントに戻り翌日の滑走にそなえ寝ます!
翌朝は超快晴!
とても気持ちの良いご来光です!
そして、このご来光を温泉につかりながら見ようと鑓温泉にドロップイン(笑)
超展望がよく、朝日に照らされる鑓温泉は最高!
ただ、湯が熱すぎるので慣れるまで難儀します・・・
ではでは、さっそく二日目の行動を開始します!
白馬鑓ヶ岳に向けて出発!
ガッツリ爆睡して体の疲れが抜けてくれたおかげか、今日はかなり体が軽かった気がします。
鑓温泉をスタートして約2時間後・・・
なかなか早い時間で登りきりました!
到着時の時間は10時半くらいかな!
ちょっと予定より早かったですが、肝心の中央ルンゼの雪質を確認したところ、エントリー口の雪はそれなりに軟らかかったため、直ぐさま滑走の準備にとりかかります。
ちなみに、この中央ルンゼの滑走状況の記事については、別途記事にて設けております。
もしご興味のある方はクリックしてみてくださいませ(^_^.)
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無事に中央ルンゼを滑り切り、鑓温泉まで戻りました!
ついに念願の中央ルンゼを落とすことが出来たので、これで悔いなく帰れます(^_^.)
あとは面倒なテン場の撤収作業と、昨日食いきれなかった肉類を食いつくし帰るだけです!
残った肉類を食べていると、突然私のテントの目前に山スキーヤーが現れ、なにやら私の顔をのぞきこんでくるではないですか!
『ん!』一体なんだと思っていたら突然私の名前を呼んでくるのです。
まさか!
私がおもいつく限り一人の人物しかいませんでした!
相手が名乗りだし、案の定、私がピンときた人物でした(^.^)
やっぱり山の世界は狭いなと思い、久々の再開に感激しておりました。
かつて奥穂高岳の直登ルンゼを共に滑るなど、行動を多くともにしておりました。
家庭の事情でなかなかセッションが出来ず4年くらいの月日がたっておりましたが、ここにて再会!
久々の再会に喜び、ここにてセッション再開!
共に近況を話し合いながら山を降り、楽しくこの二日間の日程を終えることが出来ました!
山の中での人との出会いは本当に新鮮であり、不思議な再開の仕方もあるものです。
さてさて、私のこの2日間の記事もここにて終了です。
ここまで一読して頂きありがとうございました(^.^)
また、私の住んでいる新潟地域の山々にご興味のある方は下記記事も是非参考にされてみてください。
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